ロボットパイオニアフォーラム 008 コミュニケーションロボット大集合のまとめ
ロボットパイオニアフォーラムジャパン | Robot Pioneer Forum is for robot lover and robot business.のRPF 008も今回も大盛況でした。
今回のテーマは、コミュニケーションロボット大集合。
昨今のロボットブームで、まずは立ち上がりを見せているのが、「コミュニケーションロボット」。
そんな「コミュニケーションロボット」を世界から集め、
勢ぞろいさせたのがこの企画。
参加いただいた企業とロボットは以下の通り。14社15ロボットも集合しました。
1 AKA / Musio
2 Aldebaran Robotics / Nao
3 CAC / Jibo
4 CAC / Buddy
5 DeAGOSTINI / Robi
6 DMM.make ROBOTS / Palmi
7 MJI / Tapia
8 Sharp / RoBoHoN
9 Vstone / Sota
10 タカラトミー / OHaNAS
11 テレノイド計画 / テレノイド
12 ユカイ工学 / Bocco
13 ユニロボット / unibo
14 ロボットゆうえんち / ナビゲーションロボット
15 ココロSB / Pepper
お馴染みのPepperから、今回初お披露目のロボット。アメリカや、フランスの新型コミュニケーションロボットに関するプレゼンもありました。
これだけのロボットが揃うと本当に壮観!
しかし、各社とも戦略、製品の考え方がそれぞれ。
雑多ではありますが、どこにポイントがあるのかを列挙します。
1 販売モデル
消費者(Consumer)向けか、法人(Business)向けの2種に大局されます。
Cだけなのが、
5 DeAGOSTINI / Robi、
8 Sharp / RoBoHoN
10 タカラトミー / OHaNAS
この中では、Robiが完成品でなく、週刊誌の付録という形態で、
ユーザーが組み立てるというスタイルなのが特殊。
Bだけなのが、
14 ロボットゆうえんち / ナビゲーションロボット
これは法人運用が前提とされたコミュニケーションロボット。
今回は登壇はなかったが、ココロのアクトロイドなども同じパタン。
それ以外は、Cより、Bよりのばらつきはあるが、
両方模索しているケースとなる。
2サイズ
等身大(120センチ以上)か、それ以下かで分けれる。
等身大なのは、
14 ロボットゆうえんち / ナビゲーションロボット
15 ココロSB / Pepper
の2種。
その次に、
2 Aldebaran Robotics / Nao
が約60センチと中間的サイズ。
それ以外は卓上サイズ。
3移動性
ロボット自身が移動できるかどうかの項目。
脚部あり+移動可、脚部なし+移動可、移動不可
と3パタンになる。
脚部あり+移動可なのが、
2 Aldebaran Robotics / Nao
5 DeAGOSTINI / Robi
6 DMM.make ROBOTS / Palmi
8 Sharp / RoBoHoN
の4種類。印象としては、人間ぽい感じが強い。
脚部なし+移動可は、
4 CAC / Buddy
15 ココロSB / Pepper
の2種。脚部あり+移動可よりもちゃんと移動を意識したゆえに、
タイヤ移動となっているのが特徴。
残りは、移動不可で、9種もある。
「コミュニケーション」を主軸においた場合は、
移動するこはマストの要件にならないのだろう。
4作業性
手と腕で何かができるかどうかの項目。
2 Aldebaran Robotics / Nao
14 ロボットゆうえんち / ナビゲーションロボット
15 ココロSB / Pepper
この3種だけが、何かを持つことができるロボット。
5情報表示
ディスプレイを使って、情報を表示できるかどうか。
情報表示用だけに、ディスプレイなどを持っているのは、
15 ココロSB / Pepper
8 Sharp / RoBoHoN
の2種だけだけ。
ロボホンに関しては、なんとプロジェクター内蔵なのだ。
顔がディスプレイで、表現を演出できるのは、
1 AKA / Musio
3 CAC / Jibo
4 CAC / Buddy
7 MJI / Tapia
10 タカラトミー / OHaNAS
13 ユニロボット / unibo
の6種。
ディスプレイなどは使ってないが、顔部をLEDなどで、
演出できるのがほとんど。
まったくそういう仕掛けがないのは、
11 テレノイド計画 / テレノイド
だけだ。
やはり、コミュニケーションと顔部。とくに目のあたりの演出は重要となる。
6通信機能
この15種のなかで、唯一ネット接続ができず、
スタンドアローンで使うのが、
5 DeAGOSTINI / Robi
ここには強い作り手のこだわりを感じられる。
他は、ネットに接続は何らかな方法で可能となっている。
この時点で確認できているものだけだが、
他に通信機器をつかわずに、単独で通信できるロボット、
ようは3G/4G回線を使うことができるのは、
1 AKA / Musio
7 MJI / Tapia
8 Sharp / RoBoHoN
の3種。
RoBoHoNは何せ電話なので当然使える。
あまねく、ユーザーを拾いにいく商品で、
通信機能が必要な場合などは、
SIMスロット搭載が必要になってくるのであろうな。
7コミュニケーションの用途
さて、この項目で悩みました。
コミュニケーションって、とてつもなく広い意味の言葉。
「コミュニケーション」という語は多種多様な用いられ方をしている。
ウィキペディアによると、
「コミュニケーション」という語は多種多様な用いられ方をしている。
辞典類ではまず、人間の間で行われる知覚・感情・思考の伝達[1][3]、などといった簡素な定義文が掲載されている。
ただし、上記のような定義文では不十分で、一般に「コミュニケーション」というのは、情報の伝達だけが起きれば充分に成立したとは見なされておらず、人間と人間の間で、《意志の疎通》が行われたり、《心や気持ちの通い合い》が行われたり、《互いに理解し合う》ことが起きて、はじめてコミュニケーションが成立した、とされている、といった説明を補っているものもある [4]
学術的には、一般的な用法から離れて、広義に用いることがあり、記号などの何らかの因子の移動を伴う、ある分けられる事象間の相互作用の過程をコミュニケーションと呼ぶことがある。
となっている。
今回のロボットの中で、
明確にその役割を定義していたのは、
1 AKA / Musio
の英語学習のためのコミュニケーションだけであろうか。
Musioは、そこがスタートではあるが、広範囲のコミュニケーションを目指しているようにも思える。
誰のための、何のための、どういうコミュニケーションか?
この部分に関しては、もう少し考察が必要なので、
次回にしたい。
また、言語系のコミュニケーションのキーである、
などがどこのエンジンを使っているかや、
使われているOS、CPU、アクチュエーターの分類なども追ってやっていきたい。